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by Sukeharu Kano / 狩野祐東 著書

“写経”のススメ

2013-07-09

コンピュータ書籍は、基本的に何かの言語やテクニックを学習するためにあります。もちろん、サンプルをコピーして、いろいろいじるだけでも十分学習になりますが、より理解を深めたいという方は、本に掲載されたサンプルソースをそのまま写して、自分で書くことをおすすめします。

1. “写経”のススメ

 書かれたソースを写す作業を、コンピュータ業界の一部の人々は「写経」と呼んでいるそうです。サンプルデータがダウンロードできるのに一見無駄な作業のような気がしますが、ソースを写すのは非常に効果があります。ソースを自分で書くほうが、内容をよく覚えられるからです。

 書いてみるとわかることもあって、「なぜこう書くのか」疑問に思い、解説を読んだり自分なりに試したりして納得したり、反対にやっぱり納得いかない、別の書き方のほうがいいんじゃないかとか、いろいろ発見があります。

2. 少しだけソースを書き替えてみよう

 ソースを写していると、「ここはどうなっているのだろう」「ここを変えたらどうなるんだろう」と疑問が増えます。自分で書いたソースをもとに、少し改造してみましょう。まずはかんたんなことから。たとえば、HTMLのclass属性の名前を変えてみます。そうすればもちろん、CSSも、classセレクタを書き替えないといけません。これだけでも、HTMLのclass属性とCSSのclassセレクタの対応関係が、実感としてわかるようになります。

3. CSSのプロパティ値を変更してみよう

 CSSのプロパティ値を変えて試してみるのもよいでしょう。ちょっとステップアップするなら、違うセレクタを使ってみるとか、marginやpaddingを別の場所で使ってみるとか。HTMLなら、タグを別のものにしてみるとか、たとえば<ul>を<ol>にするとどこが変わるのか、いろいろいじればいじるだけ、経験が増えていきます。

4. 新たなページを作ってみよう

 あるものをいじるだけでは物足りなくなってきたら、新しくページを作ってみましょう。まったく新規のページを作ってみるのはいい勉強になります。そこまでできなくても、Kujira Cafeなら、menu.htmlをベースにメニュー品目を増やしてみるだけでもいい経験になります。

5. 「解説」は飛ばしてもよい

 「解説」は、最初の段階ではあまり重要ではありません。もちろん読んで理解するに越したことはありませんが、わからない部分も出てくるでしょう。そういうときは解説の内容を一生懸命理解しようとするよりは、飛ばして次の章に行ってしまってかまいません。『すらすらわかるHTML&CSSのきほん』に限らず、コンピュータ書の解説に書かれていることは、実習の作業より少し高度な内容が多かったり、応用のためのヒントが書かれていたりするため、なかなか理解できないこともあります。

 はじめのうちは、解説の内容を完璧に理解しようとするより、ある程度のペースを保って実習を続けることのほうが重要です。解説の内容がよくわからなくてつまづきそうになったら、飛ばしてしまいましょう。